下関 松琴堂

 

「口の中で消えゆく感じが 春の淡雪を思わせ、菓子の中でも冠たるもの」

松琴堂は、江戸末期の慶応年間、交通や商業の拠点として栄えた下関の地で、あわゆき本舗として営業を開始しました。
幕末の激動の時代から、明治の馬関の繁栄・大正ロマンの盛り上がり・昭和の大きな戦争を経て今日に至る 130 有余年、創業以来のおいしさを守り続けています。

松琴堂の代表名菓「阿わ雪」の製法は、一子相伝で引き継がれており、松琴堂創業と時を同じくして、店の近くに居を構えた伊藤博文公が愛し、命名した菓子として知られています。
伊藤博文公は、阿わ雪を、「口の中で消えゆく感じが 春の淡雪を思わせ菓子の中でも冠たるもの」と表現しています。
現在の松琴堂は、6 代目・7 代目が伝統の技と、和菓子作りに対するかたくななまでの情熱・正直さ・誠実な心を引き継ぎ、また、それだけに留まらず、新しい試みも取り入れながら、よりおいしい物をと日々磨き、育て続けています。